2022.10.01 「かむと痛い」 実は歯が原因ではない①

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こんにちは!広島市中区紙屋町にある「センターはる歯科」の歯科医師 山北です。

実は歯に原因はないのに、歯が痛いように感じることがあります。


専門的には「非歯原性疼痛(ひしげんせいとうつう)」と呼びます。

実はこれは、とても多いです。皆さんご存知の顎関節症もこの内の一つです。

「非歯原性疼痛」には他に、
三叉神経痛、
神経血管性頭痛、
上顎洞炎、
狭心症、
統合失調症などの原因がありますが、その中でも圧倒的に多いのが「筋・筋膜痛」です。



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「筋・筋膜痛」とは?歯に原因がないのに歯が痛む

「筋・筋膜痛」とは、 (2021.11.1歯牙接触癖(TCH)について のブログにも出てきた)が、慢性的なひどいコリになり、生じます。筋肉のコリが血管を圧迫し、血行不良を引き起こすことで、そこから痛み物質がばらまかれ、最終的に痛み「筋・筋膜痛」が発生します。

そして、これがある方は首や肩など顎周りの筋肉にまで、コリが及んでいる事が多いです。

また、「筋・筋膜痛が厄介なのは「関連痛(異所性疼痛:いしょせいとうつう)」を引き起こしやすいことです。


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関連痛とは

関連痛とは、脳が「本来の痛みの原因となっている場所(トリガーポイント)から離れた別の場所が痛い」と間違えて認識してしまうことです。たとえば、本来はあごの筋肉や首、肩の筋肉のコリが原因の痛みなのに、そこから離れた歯に痛みが出ることがあるなどです。

TCH-NG-OK
咀嚼筋は、歯と歯が接触するだけでも活動する筋肉です。
一般的に、1日のうちで歯と歯が接する時間は食事だけでは計20分程度で、それ以外の時間は、歯と歯は接していません。しかし、歯ぎしり食いしばりがある人や、パソコンで集中し続ける作業・こんをつめての作業が長時間に及んでいる人、などは、無意識のうちに歯と歯が長時間接している歯牙接触癖(TCH)になっている可能性があり、慢性的に咬筋や側頭筋がコリやすくなっています。
気付いたら、「歯と歯を2mm程離す」を意識付けましょう。
今回のブログでは、歯ぎしり、食いしばり、歯牙接触癖(TCH)の為、お口周りの筋肉が意外にも慢性炎症を起こし、歯の痛みと間違うほどの痛みを引き起こすことが分かりました。
次回、2022.10.18更新のスタッフブログでは、筋・筋膜痛のためのマッサージ法を紹介します。お楽しみに!

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