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2019.12.4顎関節について

こんにちは! 広島市中区紙屋町にあるセンターはる歯科の歯科医師の地守です。 朝夕かなり冷え込み、秋が深まり冬が近づいてきましたね。 皆様もお身体に気を付けて下さい。

今回は  顎関節症  についてお話します。

 < 3大症状 >

1. 口を開けるとアゴが痛い

2. 口が開かない

3. 口を開けるとアゴから音がする

原因としては、打撲や硬いものを食べたり大きなあくびをしたりなどの外傷、かみしめ・くいしばり・歯ぎしりの総称であるブラキシズム、歯痛や親知らずなどの炎症、職場や介護などのストレス、かみ合わせの不調和などが挙げられます。

 <顎関節症の病態分類 >

 (日本顎関節症学会 2013)

咀嚼筋痛障害 (Ⅰ型): 咬筋や側頭筋などの咀嚼筋に痛みが出ている状態。

顎関節痛障害 (Ⅱ型): 大きく口を開けたり、硬いものを噛んだときに顎関節の中の組織に炎症が起きて痛みがある状態。

顎関節円板障害 (Ⅲ型): 復位性:口を開けるときや閉じるときにカクっと音がする(=クリック)            

非復位性:関節円板が前方にずれたままとなり、下顎頭の動きが制限され大きく口を開けられない状態 (=クローズドロック)。

変形性顎関節症 (Ⅳ型): 下顎頭が変形し、そのほとんどで顎関節円板障害(非復位性)を併発している。開閉口する際にジャリジャリと音がする状態。

< 検査 ~ 治療 >

まず問診により現在の顎関節の状況を聞かせてもらいます。

次にレントゲン写真など画像検査をしていきます。

痛みの場所やアゴから音がしているか、アゴの開閉口の動きなどの症状や状態から顎関節の病態を診断していきます。

治療法は、ご自身のアゴの病態を知ってもらうことから始まります。なぜなら顎関節症になる原因には日常の習慣が大きく影響していることが多いからです。

ご自身で自分を観察していただいて、日常の生活の中でアゴを痛める習慣があれば取り除いてもらいます。 

さらに以下に示す行動改善療法や理学療法に加え、就寝時に装着するマウスピースの使用など適切な治療法を選択していきます。

マウスピース(スプリント)

行動改善療法          理学療法      

硬固物摂取制限        咀嚼筋の温罨法      

長時間咀嚼の制限       咀嚼筋のマッサージ      

覚醒時ブラキシズムの予防   顎関節可動化訓練      

ストレスマネージメント

皆さんの中にも顎関節症で苦しんでいる方もいるでしょう。

まずは、どんな状態か原因は何かを探っていくとともに顎関節症について理解を深めることが解決の糸口になります。

そして以前のように食事など安心して楽しめるようサポートしていきますので、お気軽にご相談ください!