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スタッフブログ
2021.8.15スポーツドリンクのだらだら飲みは、虫歯と酸蝕症の原因に!
こんにちは!広島市中区紙屋町にある『センターはる歯科』の歯科医師 山北です。
暑い日々が続きますね!
広島でも、猛暑日(最高気温35℃を超える日)の年間日数は1990年台以降急増しました。
その為、夏場は熱中症対策の為に、こまめな水分補給が必要となってきています。
お水やお茶、スポーツドリンクを持ち歩きちょこちょこ飲みする方は増えています。
①スポーツドリンクには、糖分が多く含まれています。500mlのペットボトルだと、約角砂糖9個分の糖分が入っています。これは、板チョコ約1枚分です。意外と多くの糖分が含まれていますね。
⓶また、スポーツドリンクは酸性度が高くpH3.5前後です。歯の表面のエナメル質が溶け出す臨界pHが5.5なので、それより酸性で、スポーツドリンクを摂取後歯の表面が溶け始めます。
虫歯菌が増えやすく、さらに歯も溶けやすくなるというわけで二重に虫歯リスクが上がるというわけです。
といっても、すぐに虫歯になるわけではありません。まずは下の図(ステファンカーブ)をご覧下さい。
※ステファンカーブとは・・・ステファン氏が発見したプラーク(歯垢)のpHの変化で酸性から中性に戻るまでに要する時間を表しています。
もともとお口の中はpH6.8でほぼ中性の状態を保っています。
それ以下は酸性、それ以上はアルカリ性となります。
飲食をする度、お口の中は酸性に傾き、pH5.4以下で脱灰(歯が溶ける)が始まります。
しかし、通常は酸性に傾いても唾液の緩衝作用により中性に戻そうとします。唾液中に含まれるリンやカルシウムが歯を修復しようと働くのです。
なので、pHが低い状態が一時的なものであれば、緩衝作用で中性に戻り再石灰化(歯が修復される)が起こることでむし歯になりにくいのです。
しかし、間食の回数が頻回だったり、糖分の多い飲料をちょこちょこ摂取しているとどうでしょう?
再石化する暇がなく、虫歯になってしまいます。
睡眠中は唾液分泌量が少ない為、虫歯リスクが上がります。その為、
睡眠前はスポーツドリンクを摂取しない。
スポーツドリンクをちょこちょこ飲みしない。
飲んだ後は、水でうがいや、30分以上あけて歯磨きする。
など気を付けて下さい。
※『病用者食品』とされている経口補水液(例 OS-1)は、含まれる糖分、塩分、水分の比率が最も水分吸収が良くなる比率であり、脱水時用いられています。500mlのペットボトルだと角砂糖約2個、塩分約1.4g含まれています。なお、自宅で手作りも出来ます。
高血圧、糖尿病、腎臓疾患など食事制限のある方は、内科のかかりつけ医に相談の上、適切に利用してください。
虫歯や酸蝕症にならないように暑い夏を乗り切りましょう!
なお、当院は、8/12(木)~8/16(月)の期間中、お盆休みで休診となっております。8/17(火)から通常診療致します。